少し前のことになるが、ライブに行ってきた。
『sweet love shower 2010 spring』という、いわゆる野外フェスである。
ライブハウスにはわりと熱心に足を運ぶけれど、野外は初めてである。
野外フェスというと、フジロックとかサマーソニックとか、とにかく真夏の炎天下に開催されるイメージだが、気力も体力も心もとないので、とりあえず気候のよい春フェスに参加してみることにした(←弱気)。
『sweet love shower 2010 spring』は大阪野外音楽堂で毎年行われている野外音楽イベントである。
98年にはワタクシが愛して止まないピロウズも出演している。
毎年、伸びしろの大きい若者たちが7組も出演し、14:00〜19:30頃までがっつり歌ってくれるので、値段が安いわりにオトク感がある。
前の座席エリアはいささか日光が強く、逃げ場もないので消耗するが、後方の芝生エリアでレジャーシートを轢き、ビールでも飲んでいれば、日陰も多いのでけっこうのんびり過ごすことができる。
ちなみに私たちはもちろん後方の芝生エリアである。
実は今回、andymoriの生演奏が聞きたくてチケットを取ったのだが、事前にラジオでandymoriのライブの様子について
「たどたどしいMCながらも会場は盛り上がったようですヨ!」
とか
「時間が余って、最初に演奏した曲を最後にもう一度演奏してくれたそうです。オトクですネ!」
とかいったキナクサイ話を聞いていたので少し心配していた。
確かに彼らの出で立ちから、器用にトークができそうにはみえない(←失礼)。
さて実際始まってみると、その心配はある意味予想以上の形で返ってきた。
「暑い」
「疲れている」
「おおきに」
後方の芝生席とはいえ、私の耳に歌声以外ではっきり聞こえた言葉はこの3つだけであった。
あと1回、モゴモゴと何かを言っている様子はあったけれど、結局よく聞き取れなかった。
おそらく直後に聞いたことのない曲を演奏したから「次は新曲です」というようなことが言いたかったのだろうと思われるがどうだったのだろう。
ちなみに夫がいうには「おおきに」は大阪の客へのサービスらしい。
鷹揚(というか雑)な性格のワタクシには残念ながら、彼らの繊細な気遣いは全く伝わってこなかった。
それにしてもこんな調子でミュージシャン(←ある意味客商売)がやっていけるのか。なんだか心配になってくる。
おかげでandymoriの後に出てきたバンドの盛り上げ上手っぷり(←バンドというのはたいていの場合、それなりに盛り上げ上手である)を見るたびにいちいち、
「だれかandymoriに(MCとして)入ってくれないだろうか」
と思わずにはいられなかった。気分はもうお母さんである。
それでも彼らの音楽は素晴らしかった。
ほぼ無言で繰り広げられるギターとベースとドラムと歌声は会場をひといきに飲み込んでしまう。やはり来てよかった。
あきれるほどに才能に溢れた彼らは、あきれるほど不器用なのである。
そんな彼らが、とても、とてもいとおしいのであった。
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