
■■青空の卵(Amazonへ)■■
坂木司の『青空の卵』を読んでいる。
鳥井真一というひきこもりの青年と僕(坂木司)が日常に起こる小さな謎を解決していく短編集である。
鳥井真一は複雑な生い立ちと非凡な才能が災いして、現在、僕(坂木司)を除く世界のすべてと交渉を断っている。
僕(坂木司)はそんな鳥井真一をなんとか外の世界へ連れ出そうとしている。
けれど心のどこかに、いつまでも鳥井真一とこうしていたい(独り占めしたい)という気持ちも持っている。
それをきちんと自覚して、時々落ち込んでいたりもする。
僕(坂木司)が素直な優等生すぎるせいか、ときどき理想論が強すぎてついていけない部分があるが、それでも僕(坂木司)の語る言葉は優しく温かく、心に染み入ってくる。
平凡な僕の前に舞い降りた、いびつな形の奇跡
非凡な物語を語る、不安定な心
この本、実はシリーズもので、この後に「仔羊の巣」があって「動物園の鳥」で完結しているらしい。
それぞれの本に謳い文句がついていて、
「卵から巣へ」
「鳥井真一は飛び立つか」
とある。
卵から巣へ、変化を続ける鳥井真一は飛び立てるか。
そのとき僕(坂木司)はどうするのか。
今からとても楽しみである。

